中小企業が倒産を回避するために使いたい補助金・助成金を紹介

倒産をする前に使える制度がないかチェックしよう

倒産、特に破産や民事再生など法的な手続に入る前に、企業の方は何か使える制度がないかチェックをしましょう。中小企業であれば比較的使える制度も多いです。これ以上回復を目指すのは難しいと思われる場合でも、特別な制度を使うことによって復活できるケースもあります。

 

民事再生の場合には破産と違って再生を図ることになりますが、経営難に陥ったことが知られてしまう可能性があり、イメージや印象に影響を及ぼします。経営者がすべきことも多く、負担もかかってしまいます。

そのため自己破産以外の手段が取れる場合でも、まずは補助金や助成金などで使えるものがないかを探してみるようにしましょう。

事業継続支援を趣旨とする制度

補助金や助成金にもそれぞれに目的が異なります。いずれもピンチに陥った企業を助けるためのものではありません。そのため、まずは事業継続を支援する趣旨で設けられている制度を探します。

1つは「月次支援金」制度です。

これは緊急事態措置等によって影響を受けた中小法人や個人事業主向けの支援金制度です。月別に評価していくという特色を持ちます。給付額の上限は法人で月額20万円です。

このほか、東京都であれば営業時間短縮に協力した飲食店等の中小事業者向けに協力金の支給なども行われています。

売上確保を趣旨とする制度

続いて紹介するのは経営困難に陥ってから活用するものではありませんが、そうならないために、売上確保を目指した施策です。

1つは「持続化補助金」です。小規模事業者による販路開拓への取り組みを支援するというものです。通常枠では上限50万円、ポストコロナに対応した「低感染リスク型ビジネス枠」であれば上限100万円です。

他にも、テイクアウト等への対応に必要な経費を補助する「事業再構築補助金」(補助額は100万円~数千万円)、設備投資を支援する「ものづくり補助金」(補助上限1,000万円)などもあります。

雇用の維持を趣旨とする制度

従業員の雇用保護を目的とした制度もあります。経営難に追い込まれると、大きな支出減である人件費をカットせざるを得ないこともあります。しかし、そうすると企業は人員不足になってしまいますし、路頭に迷う人も出てきてしまいます。

そこで、「雇用調整助成金」として、解雇ではなく休業とした場合の休業手当を助成する制度があります。一日最大15,000円までの給付が受けられます。

産業雇用安定助成金」では、他社への出向によって雇用を維持した場合に助成を受けられます。

 

他にも、多様なニーズに応える形でたくさんの制度が設けられています。自社にぴったりの制度がないか、一度探してみると良いでしょう。